きりばな

きりとはなえの交換日記

3月22日

はなえさん、こんにちは。

書くのが遅くなってごめんなさい。三連休の間は、友達が東京から旅行にきてくれて久しぶりにがっつり外出をしてみたり、そうかと思えば翌日に貧血で見事に倒れて救急車で運ばれてしまったりして、なんとなくばたばたしていました。ちなみに今はもう回復していて、ちょっと立ちくらみ気味なところはあるけど意識を失うレベルのものはもうありません。一部始終を見ていた親もびっくりだし、倒れたわたしもびっくりです。でもわたし、年に一回のペースで救急車に乗ったりしているんで、なんかもう笑えない...という感じ。ふつうの人はそんなにぽんぽん救急車に乗っちゃいけないよね。はなえさんも突然の貧血や腹痛には気を付けてくださいね。といっても、どういう風に気を付けたらいいのかわたしもよくわかっていないけれど。笑

さっきメールを送りましたが、わたしの小説を読んでくれてありがとう。やっぱり、はなえさんに読んでもらってよかったなあと思っているところです。賞に応募するのは2回目だけど、何故か、はなえさんに読んでもらってから応募しようと思っていました。やっぱりはなえさんは小説に対して真摯に向き合ってくれるし、とても丁寧に感想を書いてくれるし、わたしにとってはとても貴重な存在です。はなえさんの、感想を書くのが好きというのはとても素晴らしいことだと思う。世の中は読むだけ読んで何のアクションもしない人が大半を占めているなかで、はなえさんのような人がもっともっと増えてくれたらいいなあと思います。もちろん、わたしも読んだものに対してはいつも何かしら思うことを続けたいなと思います。いつかはなえさんの小説の下読みをする機会がもしあったら、そのときはすっごくがんばりますね。

今日は晴れていたので、歩いて海に行ってきました。わたしの家から海までは歩いて20分くらいかかります。海辺のコンビニで温かいココアを買って、防波堤に座り込んでただひたすらぼんやりしていました。鳥が海面に浮かんでいたり、波が打ち寄せてきたりするのを眺めながら、次に書く小説はどうしようかなあなんて思ったりとか、といいつつ実は何も考えてなかったりとか、ただ静かに時間を過ごしました。小説も、一体いつ書けなくなるのかわからないし、「この次」を考えられるのが奇跡のようだな、とたまに思ったりします。わたしの才能みたいなものは、もうとっくに枯れちゃってて、今はその残り火だけで小説を書いているのかな..とも思います。才能があるとかないとか、当人にはわからないことだとは思うしそういうことは周りの人が決めることなんじゃないかなとわたしなんかは思うのだけど、だけどやっぱり、ふと、不安になります。もう無理かな、やめようかな、そんなことを思う繰り返しです。だけど結局何かしら思いついて、何かしらを書くんですけどね。どうしてそんなに思いつめなくちゃならないのか自分でもよくわからない。作家という職業についてるわけでもないのにね。贅沢な悩みなのかもしれません。身の程知らずというか。勘違い女というか。笑

友達のこと。話してくれてありがとうございます。わたしも、去年同じようにして手放した関係があります。わたしの場合は小学生からの仲良しで、中学生だったときも高校生だったときも、そして大学生だったときもずっと仲良く同じ時間を過ごしてきた人だったのに、すれ違いというか、たった一言の言葉で、わたしがだめになってしまった。このことを、小説に書きました。わかるよね、あんなにストレートに書いてしまっているから。千沙都と真奈美の関係は、そのままわたしと彼女の関係でした。でも、だからだめになってしまった。今ではわたしも連絡先を消してしまっているし、連絡のとりようがなくて、もういいんだって思い込むようにしています。終わるときは、終わる。でも、以前ラインでもお伝えしたと思うけど、ちゃんと食べれるから、ちゃんと寝れるから、だから傷ついていないっていうのでは絶対ないです。ぜったい、はなえさんもどこかで何かを負っていると思う。だから、傷ついているかもしれない自分に正直になってあげてくださいね。人がいなくなることは、少なからず、喪失感をもたらすものだとわたしは思います。それを素直に感じてほしいなって、しんどいときは誰か他の人に頼ってほしいなって、わたしは思っています。

いつか、はなえさんと一緒に本を出してみたいなと思います。本じゃなくても、何かしらの形でふたりで作品を発表したりしたいなって、ちょっと思ってます。そこまで仲良くないかな、出過ぎたことだったかも。でも、ちょっとした夢を見てます。はなえさん、次はぜひ恋人さんのことを書いてください。とっても気になります。絶対ですよ、楽しみにしていますからね。