きりばな

きりとはなえの交換日記

3月26日

はなえさん、こんにちは。

立ちくらみは一番ひどい時期は抜け出したような気がします。だけど全身のだるさと無気力がなかなかとれなくて、こうしてパソコンの前に座るのもかなりのエネルギーを要しました。笑 昨日あまりにわたしが寝てばかりいるものだから、母に市内の病院に連れて行かれて、ビタミンの点滴を受けました。その病院は何て言うんだろう、対処療法じゃなく、栄養療法?という方式をとっていて、両親が本で読んで探してきたんだけど、症状に対して逐一薬で対応していくんじゃなくて、もっと根本的な食事療法によって身体をつくりかえていこうというセオリーで運営しているみたい。それでいろいろ血液検査とかもされて、母にはご飯を作る上でいろんな指定をしていたりとか、わたしの手の届かないところでいろんなことが進んでいくなあ...という感じでした。自分の身体のことなのに、自分で思うとおりにできなくて、その代わりに周りがどんどん進んでいくみたいな、奇妙でちょっと嫌な感覚でした。今日も一日中寝てて、少し身体が動くようになったのでこうして書いています。いつも遅くなってごめんね。

 

書くということ。これはとってもキーになるというか、わたしの中でもコアになる事柄だなあという気がします。といっても、わたしもかっこいいことは何ひとつ言えないんだけども。笑

はなえさんがこの間メールで、今のわたしにとって書くということは生み出すというより削り出すこと、と書いてくれたことがあったけど、図らずもそうなってしまっているんだろうな、と思いました。たしかに、「エム・トロスト」はとても深いところから直接出してきたみたいな感じでした。自分の経験をそのまま反映させている度合が高かったからかな。とにかく、うわあーって感じで書いてた。勢いだけ。だから3週間くらいで書き上げました。そんな勢いだけのものを応募なんてするなよって感じだけど笑、来週母に頼んで郵送してもらおうかなと思っています。改めて、読んでくれてありがとうございました。はなえさんの感想も、とっても励みになりました。

わたしが最近考えていることは、やっぱり、プロでもないのに「書く」ってことにこだわってあれこれ考えたり、しがみついたり、するのはどうなんだろうってことと、あとひとつ、プロでもないのに本を作ってそれが売れるために自分からどんどん宣伝するって、どうなんだろう...ってことです。だけど文フリとかの即売会に出す人たちはみんな惜しげもなく自分の作品を宣伝してて、それが多少なりとも売上に繋がってて、そういうことになんか、ちょっと疲れたなあという気がしています。といいつつわたしも宣伝とかしたりするんだけど。なんかそうやって宣伝しあって、人の作品褒め合って、でもそれは自分の作品を同じように宣伝してもらいたいからするんであって、って、これはわたしの深読みのしすぎかもしれないけど、だけどそういうことを考え始めると、なんだか今自分がやっていることが中学生か何かみたいな、すごく程度の低いことをやっているような気がして、一体わたし、何やってるんだろう...と勝手にずーんとなります。twitterはたのしいしわたしも人の作品の感想流したりするけど、イベント前の、そういうところは見ててちょっと疲れる。というより、たまに、文芸クラスタと呼ばれるひとたちみんなに疲れる。笑 そしてまた人と自分を比べちゃったりするし。いやあなたよりもわたしの方がおもしろいもの書いてますけど?なんでそう調子乗るの?みたいな笑 すごく性格が悪くなるのを感じます。難しいね。はなえさんはそういうこと、ないですか?わたしだけなのかな...。

はなえさんはこの一年書くってことからすこし距離を置いたのだろうけど、だけどこうしてまた「書くことって楽しいな」に戻って来れたのがすごいなと思う。わたしも一度離れようかな。といっても、一作書き上げるたびにああもう何もない、終わりだ、とはいつも思うんだけど、今また賞に応募したいなと思えるような物語が自分の中で動き始めています。なんだよ、結局書かなきゃなんないのか、結局生きなきゃなんないのか、ってそんな心持ちです。次に書きたい物語が浮かぶことは救いでもあるけど、地獄の引き伸ばしでもあるように思います。これは今わたしがちょっとうつ状態というかそういう症状の中にあるから余計に思ってしまうのかもしれないけれど。ちなみに、双子の姉妹の話で、ひとりはアニメーション作家で、ひとりは女優として生きていて、あるとき合作というか、舞台上でアニメーションを流したいからコラボしようという話になって...という物語。小説の中でお芝居のことをやりたかったのと、実際にわたしに双子の友達がいて、その友達のことを残しておきたかったから書くような感じです。来年にかけてゆっくり書いていくつもりなので、書き上げたらまた下読みをお願いすると思います。えへへ。

 

次のステージに上がった、という考え方はとてもいいね。そう考えると、わたしも少し救われる気がします。だけどわたし、今まですごく仲良かった子たちほど強烈に嫌いになったり喧嘩したりして人間関係をほんとに音を立ててぶち切ってきてる人生なので、そういうことはそろそろやめたいなあ...と思ってるところ。笑 少しは話し合いの余地を持ちたいなというか、もっと大人になりたいなというのが今25年生きた感想です。ほんとうに人間関係を保つのが下手なんだよね。仲良くなればなるほど何かあったとき、嫌いになったときの反動がすさまじくて、この愛憎...って感じ。子供かわたしは。

そしてわたしの恋愛遍歴。というのも、そんなに語るようなことは何もないんだけど...笑

今は恋人はいません。もう2年くらい居ないかなー。そろそろ新しい人が欲しいかなとも思ったりするけど、だけど一人で遊ぶことに慣れすぎてて、ここから恋人のために時間を作れるのかといったら作れないような気がして、だったらこのままひとりで居つづけるのも悪くないなと思ったりしてるのが正直なところかも。過去のことを振り返ると、中学生から高校生にかけて、ずっと同じ人に片思いしていて、その人はすごく頭が良くて東大に進学して、今は何やってるのか知らないんだけど、とにかくすごく頭がいい人でした。その人と、入学した中学ではじめて同じクラスの隣の席同士になって、なんだろう、一目ぼれというやつですね。笑 というよりわたしは一目ぼれが結構多いタイプで、大学に入ったときも新歓の時期に先輩に一目ぼれして、結局わたしが留学行くまで2年くらい付き合いました。わたしが留学から帰ってきて、さっきの話じゃないけどステージが変わって、別れてしまったんだけどね。そのあとは部活の同期で、大学4年間ずっと親友みたいなポジションだった男の子と、彼が卒業してから半年くらい付き合いました。(わたしは留学したから大学には5年行ってます)東京と神戸の遠距離だったこともあったんだけど、彼がまた頭はものすごくいいのにものすごくちゃらんぽらんな奴で笑 結局許容しきれなくなって別れた、というのが正しいです。だけど大学4年間ずっと親友だったこともあるし、今でもたまに連絡を取ります。別れたあとも飲みに行ったことあるし。だけど、よりを戻したいかと言われたら絶対に戻したくないです。これはaikoの言葉なんだけど「別れた人は、別れて特別になったから、もとに戻りたいかと言われても戻らないと思う」というのがあって、まさにそんな感じだなと思います。別れたことによって彼はわたしの中で特別になったなという感じ。だから、もう戻らないし、戻れないだろうなと思います。今でもひとりの友達として、これからも付き合っていきたいなって感じ。だから素直に、新しい人を探さなくちゃならない。笑

とまあ、そんな感じです。しゃべりすぎてしまったかもしれません。わたしの話なんて聞いてもたのしくないですよ。笑 はなえさんの恋人のお話もありがとうございます。同じ会社っていうのはいいですね。いつでも顔を合わせられるし、顔色も見ることができるし。遠距離を一度経験した身としては、やっぱり恋人は近いところにいるのがいちばんだなと思います。これからもどんどんのろけてくださいね。

今日は一日外には出なかったけど、よく晴れた春の日でした。

きり